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zoom RSS 憑神(つきがみ)

<<   作成日時 : 2007/07/22 18:59   >>

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「憑神(つきがみ)」を観てきました。
私にしては、割と正統な日本映画(笑)
主演は妻夫木聡です。原作は浅田次郎・・・もはや鉄板。

さんざんCMなどで触れられているので、ネタバレにもならんでしょうが、主人公たる別所彦四郎は、御徒士衆の次男坊。かの榎本武揚も一目おく才の持ち主でありながら、不遇をかこう下級武士であります。
御徒士(おかち)とは、池波正太郎先生の著作にも記述があったと思うのですが、旗本、御家人とともに、幕臣たちの階級のひとつですね。この旗本、御家人の違いで考えると分かりやすいのですが、幕臣の中でも将軍家に直接目通りできたのは、2百石以上の者達のみ。でこれにあたるのが旗本。それ以外が御家人なのですが、2百石に満たない身分でありながら、目通りの許される者たちがいました。それが御徒士。なぜ、そんなことが許されるかというと、彼らは将軍家のボディガードだったから。
別所家も例外に無く、劇中のやりとりからすると、大阪夏の陣で家康の身代わり(影武者)となったという由来を持つ(自称)名家。しかし、江戸に暮らす下級武士の多くがそうであったように、別所家も不遇をかこっております。跡取りでもない次男坊たる彦四郎、ましてや彼は養子先を離縁された身。そんな彼が、酔った時に「三廻稲荷(みめぐりいなり:というか、この漢字でよかったっけ?)」に祈念して出世したという榎本武陽にならい、同じように祈念します。しかし、酔っ払った彼は手抜きをして、荒地に捨て置かれた「三巡稲荷」に拍手を打つのですが……。
結果的にそれが「貧乏神」「疫病神」「死神」を呼び寄せることに……。
しかし、このお話は基本的に人情話ですから、この災厄が結果的に彦四郎に運をさずけることになります。この辺りは、実に落語的。災厄を知ることで、己の内の弱さとありふれた幸せの価値を知る・・・しかし、それを言えるのも最初の二人、「死神」と「疫病神」までの話。最後の「死神」は避け得ないわけで……。そりゃそうだな・・・・・・そういえば、映画の内容には関係ないが、「死神」をとんちで切り抜ける話は何だったろうか?
結論から言うと、このお話で彦四郎は死神を受け入れます。一人の武士として、人間として来るべき死を受け入れます。正確にはそれを含めての人生を受け入れるわけです。死神にはそのあたりが理解できないようですが、まぁそこもこの物語の肝ではないのかと。
時代は幕末、将軍慶宣の治世。徳川幕府が終わりを迎えようというその時代の節目において、彦四郎はある決意を固めるのですが・・・・・・このあたりの決着のつけ方については、別所家の由来話が効いてきます。言ってみれば、ストーリーテラー浅田次郎氏の上手さ。

物語は、上野寛永寺の戦いから最後は現代の東京へ……。でもこのラストにおける現代の映像は蛇足だったような……。何だか無理やりお話にメッセージ性を持たせようとしているかのようです。そういうメッセージの伝え方は、野暮でござんすよ。

最後に、彦四郎の兄役を演じた佐々木蔵之助最高!西田敏行の演技は、まるでリアクション芸人(笑)この人も昔はお笑い番組(確か、見ごろ食べごろ笑いごろ)に出ていた人なんだがなぁ・・・しかし、宝くじの人が貧乏神を演じて問題は無いのだろうか?
憑神
憑神 (新潮文庫)

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